Hydro-STIV
株式会社 フジタ様

Portable

近年の洪水対策に関する検討を進めるなかで、流量を計測する手段としてHydro-STIVポータブルを導入。
従来の川の実測やデータ整理と比較し、作業が格段に楽になったと実感。

株式会社 フジタ様
「Hydro-STIVポータブル」はモバイル端末を用いて流速・流量計測機器です。株式会社フジタ 防災技術部では、洪水対策を目的に本製品をご導入いただき、現場での活用を進めておられます。

今回は、導入の経緯や実際のご使用状況、そして今後の活用の展望についてお話を伺いました。

取材対象者

interview
土木本部 防災技術部
部長
丹羽 廣海氏
interview
土木本部 防災技術部
石丸 元気氏
interview
土木本部 防災技術部
ハック ゲック リアン氏

貴社について教えてください

当社はゼネコンとして、建築・土木を中心に幅広い建設事業を展開しています。その中で防災技術部では、ソフト面の防災技術の開発や適用に力を入れています。

近年は気候変動の影響により、水害対策の分野では従来の堤防整備などを主体としたハード対策だけでは十分に対応できない場面が増えています。そうした背景のもと、防災技術部では、早期警報システムなどのソフト対策技術の開発や実証を進めています。

導入の経緯、用途について教えてください

現場で実用的かつ簡便な方法として、Hydro-STIVを試験導入

これまで当部署では、実際に河川で流速や流量を測定するような調査はあまり行っていませんでした。しかし、近年の洪水対策に関する検討を進めるなかで、流域の状況を把握する一手段として流量を計測する必要性を感じ、実際に現場で使える方法を探していました。

明確な用途を定めて導入したというよりは、まずは流量を計測し、データを蓄積していく中で「どのような場面で活用できるか」を検討する目的でHydro-STIVポータブルを試験導入しました。施工現場においては、従来のように河川内に入って流速を直接測る方法には制約がある場合も多く、少人化・安全面の観点から現実的とは言えません。そのため、動画から流量を測定できる簡便な方法として、当製品を採用することを検討しました。

また、多くの現場では水位計や常設モニタリング機器を河川区域内に設置、占有することには制約が多く、流量を測定することで水位計測の代替手段として活用できるのではないかという期待もありました。

さらに、土地区画整理事業などで施工される調整池や調節池の規模が適切かどうかを検証するためにも、流量データが参考になると考えています。住民の方々への説明や、浸水リスク評価をより定量的に行うための一助としても有効ではないかという思いから、導入を決定しました。

現在は現場でデータを蓄積しながら、どの程度の流速条件でどのような結果が得られるかを把握している段階です。そのうえで、今後どのように業務に活かしていくか、方向性を検討していきたいと考えています。

導入後の具体的な効果について教えてください

従来の川の実測やデータ整理と比べ、作業が格段に楽に

導入から約半年が経過し、現在は主に造成工事現場内を流れる中小河川の流量観測に活用しています。当河川ではこれまで、実測の流量データがほとんどなかったため、実際の流量との比較検証から実施しているところですが、上流から下流にかけて複数箇所でHydro-STIVによる流量観測を行い、全体の流量バランスを見たときに「このくらいの結果なら妥当かな」と感じられるようなデータは得られています。

流量が極端に少ないときは適用性に少し課題がありそうですが、ある程度の流量があるときには安定した結果も出ているので、今後データをさらに蓄積して「どの程度の流速条件であればよい結果が得られるのか」を把握していこうとしている段階です。

そのうえで、どのような使い方ができるのか、今後の方向性を検討していく予定です。操作面については、非常に使いやすいと感じています。従来の流量観測と比べ、作業時間が大幅に削減されることに加え、現地で計測結果を確認できるためその場でデータの妥当性を判断できる点、さらに計測過程が動画として残ることで後から当日の状況を確認できる点が大きなメリットだと感じています。

今後の活用拡張の可能性について教えてください

計測が難しい環境でも、手軽かつコストを抑えた計測手段として期待

今後は、設置済みの河川カメラを活用して、その映像から直接データを解析できるようになれば、現場での負担はさらに軽減できると思います。そうした仕組みが整えば、現場としても非常に助かるのではないでしょうか。

現時点では、データの扱い方などはまだ検討途中ですが、Hydro-STIVポータブルを用いた有人観測によるデータの蓄積および検証を進めており、少しずつ活用の形が見えてきていると感じています。

また、トンネル工事における湧水量観測や、濁水プラントの排水量管理、砂防分野など、流速や流量の観測に制約が多い条件でも、ポータブル機器や簡易な映像解析を用いることで、手軽かつコストを抑えた観測ができるようになる可能性が考えられます。

今後はこうした現場での実用的な応用も視野に入れながら、解析の活用方法について検討していきます。

interview

・本事例の内容は2025年10月取材時のものです。
・記載されている会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。

3つのサービス
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